わたぼこ堂雑記帳

「お前のはのーみそはわたぼこりか!」 う~ん、さもありなん…そんなたけちよの日記。あなたのお役に立ちません。

かめすくいの極意

ゆかたまつり・3日目。



きのう、おとといと二世を祭りに連れ出してくれたお義父さんですが、
さすがに今日はゆっくりしたいとのこと。
代わりに、という訳ではないですが…私と二世のふたりで行ってきました。
たまたま体調イケそうだったしね〜。



いつも行列ができるベビーカステラ屋さんと。
(明らかに他の夜店よりウマい。日清・バイオレットの箱が並んでて納得)
すっかりおなじみ、砥峰高原に移動販売車を出してるあんまき屋さんと。
【となりの人間国宝さん】のステッカーが貼られているわらびもち屋さんと。
食べ物ばかりGETして、二世が疲れてグズりだした頃。



かめすくいの屋台発見。
二世クギヅケ。



アンタさっきまで帰る帰るって泣いてたクセに、微動だにしないじゃいのさ…
と思いつつも、一緒になって眺めておったのですけども。
いやー…奥が深いね!?かめすくい!!



店主のおいちゃんが、延々すくい方伝授してんのに、
誰一人成功しない。



曰く、


『かめすくいは、かめ流し。すくおうとしたら絶対ダメ』


らしいんですよ。
モナカにワイヤーの取っ手を刺したタイプのポイなんですけども。



このポイ。
モナカの内側に、取っ手の鉤部分を上からプスッと刺してあるだけなので、
亀の重みになんぞ耐えられるワケがないのですよ。
それこそ、風が吹くだけで外れちゃう。



と、頭では分かっていても…
実際ポイを手にすると、持ち上げようとしちゃうんだよね、心理的に(笑)。



正しいすくいかたは、どーー考えても目の前で実践するより他ないので
ここで詳しく述べるのは避けますが。
(…というより、目の前で実践したところで誰一人成功しないものを
 文章だけでどうこうできる自信がないわ!/笑)
伝わらないのを承知でポイントだけ抜き出しますと、



 ・モナカは水に弱いので、スピード勝負 かつ 一発勝負
 ・器に向かって、遠くから泳いでくる亀をロックオン
 ・亀の目の前にポイを沈める
  →手足4本が全部収まるまで待ち、軽く引き上げ
  →亀、観念して大人しくなる(笑)
 ・モナカの底を進行方向に(=モナカに鉤がくいこむ向きで)
  45°ぐらいに傾けながら、水面をザザザザーッ…
 ・一気に水面から離陸、手首を返して、器にポチャン!
 ・だいせいこう!!



…こんな感じ?なんだってー。
淡々と解説入れながら、実際にすくって見せてくれるんですよー。
商売道具のポイが、次々オシャカになるのにも構わずに。
でも…ポイは『すくうもの』という思い込みが強すぎて、この通り手が動かない。



ちなみにこの店主のおいちゃん、この通りにすくって、かつ
すくいおわった際にポイが初期状態じゃないと、認めてくれないそうです(笑)。
なんつー職人気質。ある意味スパルタ教育者だわ。



何人もの小学生が、200円と引き換えに一からレクチャーを受け、
悔しそうに引き下がっていきました…。
や、でも、このおいちゃん、何気に無料で再チャレンジさせてあげてたしね。
厳しいのか、優しいのか、はたまたなんというか…。



30分ほど見てたんですが、誰一人成功せず。
聞いてみたら、本日の成功者はまだ1人だとのことで。
見ているだけで折れそうになった心が、聞いてめっきりヒビいったその時。
二世が言ったのです。




「…


 ぼくも、やる…」




ぜっ、ぜったいむりだよーーーーー(汗)。




「ボクには難しいから、おかあさん手伝ってあげてね」



と、おいちゃんに言われながら、200円と引き換えにポイを受け取りました。
そりゃーそうだわな〜、どーー考えても無理だわなぁ…。
二世と一緒にポイを持って、できるかぎりのサポートをしようと思ったものの。



自分の思ったようにポイを動かせなくて、イライラする二世。
脳裏をよぎる、先ほどまでの挑戦者たち。
後ろにいる母親に、口を出され手を出され、消化不良で帰っていくあの表情…。





「おっしゃ、分かった二世!好きにせぇ!!
 失敗すんのも遊びのうちやー!!」



ママ、サポート放棄(笑)。



おおよろこびで二世は、ポイをバッシャバッシャ!
まっすぐ亀をすくいにいって、あえなく撃沈!
所要時間5秒!(笑)
そりゃそうだ!でもまぁ、満足してるみたいだから、いいよね!!



見かねたおいちゃんが、



「もうちょっとだけ遊ばせてあげるわな〜」



って、特製のポイを作って渡してくれました。
モナカにワイヤーをこれでもか!っていうぐらいグリグリ差し込んであるヤツ。
わーい、ありがとーー♪よかったね二世〜!



…だがしかし、それすらも、所要時間10秒で撃沈!(笑)



それを見たおいちゃん、グッリグリのゴッリゴリに差し込んだ最強ポイを作成!
さぁ二世、ラストチャンスだー!!






おみごとーーー!(喜)




二世は大満足のニッコニコで、晴れて屋台を後にしたのでした…。
見よ、足取りのこの軽さ!
さっきまでグズってたことなんか、ぜってー覚えてないね!(笑)



しかもおいちゃん、持ち帰り用の袋広げて、光るカメのオモチャ入れて
二世にくれたんだよ〜。
たっぷり遊ばせてくれたあげくに戦利品までくれるだなんて、なんて親切な!
…ママは持ち帰り用の袋広げられた時点で、一瞬
『えっ金魚増えたばっかりなのにこの上亀とかッ!?』
って考えちゃいましたけどね(汗)。




あのあと成功者、出たかなぁ…。
おいちゃんは成功者の登場を望んでいるような気がするので、
そうであって欲しいなぁ…なんて思ったりした、おまつり最終日でした。