じょせふ
この冬に越してきたお向かいさんは、5人家族。
まだまだ小さいお子さん3人を世話するお母さんは、
いつ見てもとても忙しそうです。
長々と立ち話をするような機会は今までなかった訳ですが、
今日は意を決して、ピンポンと呼び鈴を鳴らしてみました。
…や、ね?
もらって欲しかったんだよ…スイカ半玉(笑)。
おすそ分けするにも、家族多い家じゃなきゃー困るじゃん、もらう方が。
程なくしてお母さんが出てきてくれました。
後ろには、子供が3人、勢揃い。
いかにも、お母さん大好きだからついて来ました、って感じです(笑)。
家族仲良いんだろうな〜。ほのぼの♪
おすそ分けである旨を伝えると、大喜びで受け取ってもらえました。
よかった〜、こっちも助かったよ〜〜。
正直、手元に残した半玉だって、食べ切れるかどうか
ホントは怪しいもの…
…なんて話を、お母さんとしておりましたらば。
「あ、ヤバい」
後ろの女の子が、部屋の隅を見上げて言うのですよ。
「ん、何?
…あーあぁ〜。」
お母さんが納得すると同時に、私も納得。
…虫が入ってきちゃってたんですよねー。小さな羽虫が。
大して『ヤバい』ような事態では無いんですが、
そこは子供のボキャブラリー、大目に見るとして。
さて、どうするのかな…?
ったらお母さん。
間髪入れずに。
「それはな、ジョセフや。」
じょっ!?(汗)
何?じょっ…どゆ事??
目を白黒させていると、お子さんが、
「お母さんな〜何にでも名前付けんねん〜。クモとかにも」
と。
…えーっと。
つまり〜…
『虫ごときで一々対処してたらキリが無いよ。
気にしないでおこう〜?
そこに居るべき存在として、認めてしまえばホラ、
もう気にならない。ねっ?
そこに居ても、いいじゃん。
居なくなったら、それはそれでいいじゃん』
、というスタンスを、この上なく簡潔に示す言葉が
『 そ れ は 、 ジ ョ セ フ や 』
、と。
…すごい…
何と鮮やかな手際…!!(感動)
なるほど、『入ってきた虫がいる』のは気になるけど、
『ジョセフがいる』のは、まぁ、しゃーないもんね〜?(笑)
実際それから誰も、『ジョセフ』気にしなかったし。
すごいよ、お母さん。やり手です。
こうやって、カリカリせずにサラっと流せるあたりが
家族仲良い秘訣なんだろうなー。
これは見習おう。取り入れよう。決定。
とまぁ、思いがけず軽い感動を覚えた一日だったのでした。
今までよく知らなかったお向かいさんのことも、
今までより魅力的に見えてきたしね(笑)。
ジョセフの他にはどんな名前が付くのか、チャンスがあれば
子供たちに聞いてみたいと狙っております。