しょっきあらいはめんどくさい?
「おかーさん?
しょっきあらうのって、めんどくさいねぇ」
台所に立つ私に、じゅにあが言いました。
『分かってくれるか、かーちゃん有り難いよ』という気持ちと。
『そんなこと言わしちゃうぐらい、めんどくさい連発してたか・・・』
と反省する気持ちと。
『そんなことまで気が回るようになったか。3歳児すげぇ』
と感心する気持ちと。
いろいろ。ごちゃごちゃ。
「うん、そうだねぇ・・・」
言いながら、考えながら、次の句を継ぎました。
「けどねぇ、めんどくさいけど、いいこともあるよ?
めんどくさいのイヤだったら、洗わずにポイしちゃえばいいけどさ。
割り箸とか、紙コップとか使えば、洗わなくていいから便利だけど。
そしたら、お気に入りの食器とかも、1回でポイだよ。
洗ったら、また使えるよ?お気に入りの食器。
毎日お気に入りの食器使えたら、うれしくない?
だったら、めんどくさいのもまーまーアリかな〜?と思うんだけど。おかあさん。
どう?」
「・・・・・・」
神妙な顔つきで、たっぷり考えてから、じゅにあさん言いました。
「そっか・・・!(ものすごい得心顔)」
わっスゲェ。3歳児ってこの概念分かるんだ。
驚く私をよそに、じゅにあさんは言いました。
「じゃあね!じゃあね!
おかーさん!にゃんにゃのコップだして!
にゃんにゃのコップで おちゃのみたい!」
手元にあった、いま使ってる最中のコップを突き返しながら。
・・・しまった・・・。
教育には成功した(?)けど、洗い物は増えた。