わたぼこ堂雑記帳

「お前のはのーみそはわたぼこりか!」 う~ん、さもありなん…そんなたけちよの日記。あなたのお役に立ちません。

おはなししようよ

二世がうまれたばっかの頃、


「ねーねー、小さいキミもカワイイけどさ〜・・・
 はやく おはなし しようよ〜」



って、よく話しかけてました。



赤子と1対1。
泣くか眠るか。ミルクかオムツか。
それをひたすら3時間サイクルで繰り返す日々。



目の前に、人間が居るのに。
会話する相手としては、全く以って力不足。
しゃべるのが好きな私としては、なかなかに辛い状況だったのです。



いつになったら、一緒におしゃべりできるのかな〜。
男の子だから、女の子ほどは早くないんだろな〜。
でも、そのうち、そのうち。
たわいもない会話とか、できるようになったらいいな〜。



「ねーね〜・・・はやくママと、おしゃべりしよう〜?」



今すぐ話すわけもない月齢のわが子に、そう語りかける毎日。



ところが。



二世さんは・・・自閉症スペクトラムちゃん。
中でも会話は、とりわけ苦手なクチだったのです。
(といってもまぁ、そこが明確に分かったのはここ2〜3年ですが)



男の子だから、とかいうレベルを超えて、ことばが全ー然増えない。
おとなの口マネこそ出てくるものの、あまり意味は分かっていない模様。
なにかを経験させ、感想を求めても、「よかった」or「もうイヤ」ほぼ2択。



最近では、ようやく自分の思っていることが口に出せるようになり。
だけども『会話のキャッチボール』は、まだできないのが現状です。
脈絡もなく、聞き手の反応も気にせず、面白かったアニメの筋書きや
プレイ中のゲームに関する今後の展望を、一方的に語るのみ。
いやー、小さい頃の末弟殿そっくりだわ!



まー7年も育ててれば?
『二世さんはこーいう子』と、もう完ッ全に受け止めきっちゃうワケですよ。
ぶっちゃけ、忘れてました。
7年前、そんな気持ちだったこと。
二世さんに、たわいもない会話の相手をしてほしいだなんて、
もースッキリさっぱり、これっぽっちも思わなくなっていた。
考えるのは、二世さんの会話能力の向上ばかりで、
親の私が期待する反応を返してほしいだなんて、発想がもはやなくなってた。



それがだよ。



ふと、気が付いたんだ。
『あの時の願い、いま叶ってる』って。






「おかーさんは、なにいろがすき〜?」


「んー・・・青がすき!」


「ぼくはね〜、きいろ!」


「へー、黄色か〜」


「どうぶつだったら?おかあさん、なにがすき?」


「うーん・・・やっぱネコかな〜♪」


「ぼくも!
 ぼくも にゃんにゃ すきー♪」
 クマも すきー♪」


「だね〜。
 にゃんにゃとクマ、好きよね〜」


「それからー、オヤツだったら・・・ちょこれーと♪
 それからー、チーズとー、あいすくりーむ♪」


「うんうん。知ってる(笑)」


「・・・ねーおかーさん」


「ほい、なーに?」


「ぼくねー。
 おかーさん・・・だいすき♪」


「お。やったぜ♪」


「いーーーっちばーーん、だーーいすき♪」


「そうか・・・・・・
 よく『だいっきらい!』言われるけどな・・・」
(※ワガママが通らないときなど、1日2〜3回は嫌われます/苦笑)


「(ちょっとばつの悪そうな顔をして)・・・ううん、もう だいっきらい いわない・・・」


「ホント〜?」


「ほんと!だいっきらい いわない!
 だからおかーさん、」


「?」


「チョコたべたい♪」




3歳のじゅにあとは、フツーに会話が成り立ってるんだよ。




こないだ気づいた。やっと気付いた。
二世とあるような


『ん?この流れでなんでその話なった??』


みたいのが、一切ないんだよ。
会話の発展のさせかたが、実にスムーズ。



痛がってたら、心配してくれるし。
困ってたら、3歳なりに考えて提案してくれるし。
作った料理に、下す評価も幅広い。
意見が対立したら、いっちょまえに主張してくる。



わあ。
ナチュラル過ぎて、忘れてた。
あの時の願い、叶ってるわ。




やったぜ。