わたぼこ堂雑記帳

「お前のはのーみそはわたぼこりか!」 う~ん、さもありなん…そんなたけちよの日記。あなたのお役に立ちません。

エゴコロ

たけちよさんに絵心はない、というのが自己認識。



明確に意識したのは、多分、高校入学するときじゃないかな〜?
選択授業を音楽か美術か迫られて、美術を選ぼうとする私に


「悪いコト言わんから音楽にしとき。アンタに絵心はないから」


と横から小声でブッタ切られた時だった気がする。



母上は、絵心のある系のひとで。
高校・大学と美術部に所属して、ゴリゴリ描いてて。
子ども産まれてからは、わが子3人それぞれの似顔絵とか描いたりしながら
「子育て終わったら、また油絵描きたいなー」とか言う人で。
その母上が、


「たいていの人には音楽系か美術系か、どちらか片方の才能しかもってない」


と言いつつ音痴だったモンで、たいへんに説得力があり(笑)。



絵心のある母上が、私を絵心が無いと言うからには、きっとないのだろうと。
私は描きたいように描くだけなので、絵心のアルorナシにはピンとこないのだけど、
きっと描ける人から見れば、こっ恥ずかしくなるレベルなのだろうと。
明らかに音楽の方が得意だったし。うた実技満点とか取れてたし。
そんなことも判断材料に加えつつ(真偽はともかくとして)、そう理解しておりました。



理解しつつ・・・結局ワガママ通して美術選んだ訳ですけどねッ!(苦笑)
だってー、描いてみたかったんだもの油絵〜。
最後まで描き方分かりませんでしたが(だからそーいう所だお前)。



持ち帰った油絵は、当然のことながら母の目に触れ、トホホな顔で評価を下され。
最後に


「はぁ〜・・・・・・まぁ、アンタが楽しかったんなら、な・・・うん・・・・・・」


と付け加えられるのがお決まりでしたっけか。
唯一、自画像だけは褒めらr・・・いや、及第点もらった、かな?(汗)
確かに描いてて手ごたえあったヤツなんだけど、


「あっ!これは、そこそこええやん!これ『は』!
 う〜ん、間違いなくコレは、アンタの人生最高傑作やね!」


って言われました。わはは。



『今までの中で一番いい』じゃなくて『これから描く分も含めてコレが最高』。
いやー、あの時も思ったけど、いま思い返してみても改めて思うわ。
オカン、それな、1ミリも褒めてへん。



当時は、今よりはるかに『親の言うことは絶対』と思っていたフシがあったワケで、
今にして思えばこそ、『そんなに親の評価をうのみにしなくてもよくない・・・?』
思わないでもないのですけど。
とはいえ、一番身近で一番絵心がある人物が、母上だったことも否めない事実。
(あともう一人、当時親しくしていた友人が超・絵を描く人だったのですが、
 彼女は腐女子バリバリで同人系の絵しか基本描かなかったので、ここでは除外)



総評として、【やっぱり私に絵心はない】でFAだと思うのです。



しかし。
今でこそ『絵を見せたら酷評してくる人物』という認識になった母上も、
絵を褒めてくれたこと、あったんですよねー?確か。何度か。
もっと昔。小学生ぐらいの頃。
残念ながら、具体的にはあんま覚えてないけど・・・
高校入学時にブッタ切られる前は、そこまで私の絵、諦められてなかった気がするのです。



絵を描くよう、私に奨めてくれたこともあった。
こっちはよく覚えてる。小学校の4年だか5年だかの時。
当時、まいにちの宿題に『自由研究1ページ』というのがあって、
ネタが尽きた私に母上が言うたのです。



「国語や算数ばっかりやってるけど、なんで図工じゃダメなの?」



なるほど、ダメな訳がないと。
その日の宿題に、母上の似顔絵を描いて提出しましたっけ。



クラスメイトが5教科にとらわれる中、私の似顔絵はやはり少々異彩を放っていたらしく。
その似顔絵は2ヶ月ほどにわたり、黒板に貼られ続けました。
右下に花丸と、『首の線がよくかけています』の赤ペンつきで。



明確に、絵を描くことを勧められ、先生にも評価されていたのです。
そこまで苦手意識はなかった・・・ハズ。
先生からの評価といえば、


『あなたの絵は姉妹都市に送られました。おめでとう!』


みたいに、描いた絵が返って来なかったことも、何度か経験あります。
まぁコレはー・・・ズバ抜けた絵でなかったからこそ選ばれたのかもだけど(笑)。



逆に、力の入れ所を間違えて、半笑いの先生に作品をスルーされたことも
何度かあったかな?
うん、思い出しただけでも、アレとかコレとか。きゃーー痛い(恥)。



・・・



そこまで思い出してみて、思ったのです。



あの頃、母上は。
どんな気持ちで、絵を描く私を見ていたのかなぁ・・・と。



『そこそこ描けてる』と思われていたのか。
『今は描けていないけど、描かせれば伸びる』と思われていたのか。
『私の子どもなら、描けるようになるハズだ』と思われていたのか(これはありそう)。
『ああっもう、何でこんなにヘタなんだーーー!!』と歯がゆく思われていたのか。
『楽しく描ければそれでいいよ』と思われていたのか(こっちはあまりなさそう)。



親になりはしたけれど。
才能のある立場から、凡人のわが子を見る目って、まだちょっとわかんねーや。




今度帰省したときにでも聞いてみようかな・・・って一瞬思ったけど、
あの人記憶は上書き保存の人だから聞いても絶対覚えてないわ、まームダやろな(何)。