取れたボタンの直し方
「ボタンとれたーー」
自らのパジャマを差し出して二世の言う。
・・・ほう。
これを、『ボタンとれた』と申すか。
違います。
これはね?
『ボタン引きちぎった』って言うんだよ阿呆。
3つ目と4つ目のボタンが、あれまぁ見るも無残なお姿じゃないのさ。
ボタンの縫い付けられていた部分が、既に布を辞めて糸クズと化しております。
一方ボタンの方には、バッチリ残ったボタンつけ糸。
外すの面倒臭くなったんでしょ、どーせ。そんなこってしょ。
へいへい、お直し差し上げたてまつりますよっと。それが母の仕事ゆえ。
でも、次はちゃんと、ボタン外して着てね。
とはいったものの。
このボタン、直すのはちょっくら骨が折れる。
まずは、引きちぎられた部分の布に、裏から補修布をペタリ。
アイロンで圧着します。
そこにボタンを・・・でもいいんだけど、やはり強度に不安が残るので、
表側にはフエルトをまつりつけました。
よしよし、いい感じ。これならほつれてくることもなさそうだ。
でもって、ボタンを縫い付けたら、完成ー♪
「二世ー、できたよ〜」
ひとめ見た二世は、おめめまんまるビックリ顔。
まるで、直るとは思っていなかったかのような表情です(何)。
「うわっ!
おかーさん、コレどやってなおしたん?ガムテープ?」
ひどいことを言われた!?
うん、まぁね、確かにそんな色してますけどもさ。
手持ちのフエルトの中で 薄手かつ色の合うもの ってったら、ベージュしかなかったんよ。
それにしたって二世さん、母が針仕事してるトコ何度も見てるでしょうに・・・。
どうやら二世は、自分が工作で使うものしか脳内候補に出てこないようです。
他にもいろいろあるからな。ちょっとずつ覚えてってな。