パジャマのボタン
「ママ、ボタンはずれとーよ?」
と寝床で二世の言う。
最近になってパジャマのボタンが留められるようになった二世。
すごい!かしこい!!(笑)
もちろん時間はかかりますけどねー。
自分がボタンを留められるようになったモンだから、
今度は他人のボタンが気になり始めたらしい。
添い寝ママのパジャマの第一ボタン、ちょうど目の前なんだよね。
じゃあ留めるかー…と自分でやりかけたのですが、
ふと思い立ってその手を止めたのです。
「二世ー、とめてっ♪」
すぐに小さな手がのびてきて、襟元をつかみます。
そしてそのまま四苦八苦、ボタンホールと格闘。
二世の顔は真剣そのもの。息も止めてるんじゃないかってぐらい(笑)。
自分で留めるのと他人のを留めるのじゃ手の動きが違うから、
いつもにも増して難しそうです。
二世の練習になっていいかも、ぐらいのつもりだったんですが、
考えてみりゃー…
他人にパジャマのボタン留めてもらうなんて、いつぶりだろう?
それこそ30年ぶり、とかでもおかしくないかも知れません。
年子3人の一番上だったから、自分でできるようになったことは
もれなく自分でやらされたモンなー。
できるけどやってもらう、なんて甘え方、末っ子の特権だと思うワケよ。
きっと、親に甘えてボタンを留めてもらうだなんてこと、
もう一生ないと思うのです。
(いや、フツーはないんだけどさ/笑)
逆に、老いて不自由になった親のボタンを留めることは
今後あるかも知れないけど。
誰かを甘えさせることはあっても、私が甘えさせてもらうことは、
私の人生において、もう、ない。そう思っていたのです。
甘えようとすることすら、もう何年も忘れていた。
それが。
なのに。
いま、私、
ボタンを留めてもらっている。
うわぁ、私…甘えさせてくれる相手、いたんだ…!
何だか猛烈にうれしくなって、布団の中でニヤニヤジタバタ。
しかもその甘えさせてくれる相手、息子ですよ!?
普通逆じゃん!?ねぇ?(笑)
うわー!うわーっ!いや〜んー!!
うれしいな♪うれしいな♪
二世がボタンを留めてくれるよ。
ママ、二世に甘えちゃうんだーっ。
やった〜っ♪アリガトね二世〜っ。
…
あれっ?二世??
私があらぬ事を考え独りでふわふわしてる間に、二世はとっくに
上手にボタンが留められなくて拗ねんねになっておった。
う、うん…よしよし。よく頑張ったよ。
今日は上手にできなくても、ママ超うれしかったんだぜー。
むぎゅーーっ。
オヤスミナサイ☆