えまーじぇんしー
ぴんぽーん。
「すいません、綿誇ですけど…」
「はーい」
子どもが３人いるお向かいさんに頼ろうって、即座に判断したんだよね。
「虫取り網、貸していただけません？」
「あ〜〜っ、いま車の中ー…」
「うぅっ、じゃ、アレ、どうしよう…」
エレベーターの中に、アブラゼミが居るんです。
二世を連れて散歩に出ようとエレベーターを１Ｆから呼んだら、
徐々に大きくなるセミの声。
…嫌な予感。
……そして予感的中（汗）。
しばらく扉を開放して出てくるのを待ってたんですが、
左右の壁に激しくぶつかりながら往復するばっかりで、全然出てこない。
二世は怖がって泣いちゃうし、階段はベビーカーじゃムリだし、
このままじゃ散歩に行けんのですよ…。
「よし、行け！長男！！」
お向かいさん、帽子ひとつ持たせて長男クンに出動要請（笑）。
いやいや、頼もしい限りですよ〜？
何事かと一緒に出てきたお姉ちゃんと弟クン（１歳）は、あんまり近づきたくないのか
玄関から顔だけ出して様子を伺っております。
スゲーぜ小学生男子。頼もしいぜ小学生男子！
その場の大人２人子ども２人、思わず拍手喝采ですよ！！
（二世だけはまだパチパチができないので、口ポカーンと開けて見てました／笑）
で、長男クンはそのまま階段の脇から、空に向かってセミを放り投げ…
セミは鳴き声を上げながら、そのまま飛んで行ｋ…
…ちょっ、何でＵターンして戻ってくるお前！！？（滝汗）
「「うっ、うわーーー！？」」
さっきまでの一件落着ムードは何処へやら、にわかにパニック！
電灯に惹かれてでもいるのか、廊下や壁にブチ辺りながら跳ね回るばかりで
全然マンションの外に行く気配がないんですよ！？
って事は…
「ちょっ、それ、玄関閉めないとヤバくｎ…」
まるで、それを聞きつけたかのようなタイミングで、
お向かいさん家の玄関に
アブラゼミ突入！！！
「うわーーーーー！！」 ←お向かいさん
「キャァアアアァァアァア！！」 ←玄関にいたお姉ちゃん
「ギャーーー」 ←同じく玄関にいた弟クン
「あーーーーーーーーッ！！」 ←たけちよ
「………ウワァァァアアアン」 ←つられて泣き出す二世（笑）
あびきょうかん。
金魚鉢や写真立てが並ぶ、小ぎれいなお向かいさん家の玄関では、
エレベーターの万倍長男クンの素手スキルが大活躍でした。
当分は彼に頭が上がらねぇぜ。
