わたぼこ堂雑記帳

「お前のはのーみそはわたぼこりか!」 う~ん、さもありなん…そんなたけちよの日記。あなたのお役に立ちません。

チャの葉からできた緑色の飲料

日本茶』と言われた時、あなたはどんなお茶を思い浮かべますか?



たけちよの場合は『緑茶』です。
商品名で言うと、生茶とか、一(はじめ)とか、若武者とか、そういうヤツです。
一般的だと思うんですが…どうでしょう。



しかしまぁ。
日本茶』というのは文字通り、【日本の生産方法で作られたお茶】という意味しか
持ち合わせていないと思うのですよ。
ほうじ茶も日本茶に含まれると思いますしね。あれは緑茶じゃない。



更に。
『緑茶』というのも、チャの葉の発酵度合いによって付けられただけの名称です。
以前流行った中国緑茶を思い浮かべれば納得いくかと。
発酵度合いが高くなれば『紅茶』、低くなれば『白茶』になったりします。



とすると。
たけちよが思い浮かべるあのお茶を表現する言葉として最も適当なのは、
『煎茶』なのではないかと思うのですね。
自分的に使い慣れない言葉だったのですが、日本料理のレストランで
働くようになって、表現の適切さを痛感するようになりました。
『煎茶』と表現すれば、違うお茶を指すことはまず、ない。



まあ一体何人の人が、ンな細かい表現に悩んだりするんだー…っちゅう
話なんですけれどもですね。
お茶好きのたけちよとしては、ちょっくら気になる点だったのですよ、以前から。




あと。
小さい頃納得いかなかったのが、『抹茶』と『グリーンティ』の違い。



原料は同じ。
ホットティの状態で提供されると『抹茶』。
アイスティの状態だと半ば強制的に甘みが加えられ、『グリーンティ』。
ホットコーヒーとアイスコーヒー、ホットティーとアイスティーの対応具合を考えると
この名称の変化、到底納得できるものではない。



…と、グリーンティが飲みたかったのに抹茶が出てきた子供の頃、思ったものですw



しかもコレ、同じものを温度変化に即してカタカナ英語にしただけかと思いきや…
『グリーンティ』は日本語に訳すと『緑のお茶』→『緑茶』になってしまう!
ますます以って納得いかないことこの上なかったのです。




蛇足ですが、最近、フツーに点てたお抹茶のことを『おうす』と表現するのを知って
これまた納得いかない気分になりました。
点て方の違いで『お濃茶』・『お薄』になるらしいのですが…
『お薄』しか知らず『お濃茶』なんて体験したことも無い自分からすると
「アレのどこが薄いねん!めっちゃ濃いがな!!」
…とw
煎茶抹茶比べて『さて、どっちがお薄でしょう?』って聞いたら
 現代人10人中9人は煎茶指差すぞ!」
と、訳のわからないことを叫んでおりました…。








とまぁ、そんな話を踏まえまして。
今日の本題はココカラ(前フリ長いよ)。






喫茶ラウンジにて。



日本語の通じない青い目のお客様が、
ご注文の際、メニューの『グリーンティ』を指差して
「Green tea,1」と仰る。





さあ困った。






いや、何が困ったって、注文決めるまでの間に
『あったかいものが飲みたいね〜』
みたいな話を英語でしてた(気がする)んですよ。
『あったかい日本のお茶がいいよね〜』
みたいな話をしてた(ように聞こえた)んですよ。




だから、きっと、お客様が欲しいのは、日本でいう『グリーンティ』じゃない。




しかし、如何せん義務教育卒業レベルの英語力しかたけちよにはありません。
それでも、少しでもお客様の求めるものを探ろうと、
テルマンとしては恥ずかしい英語でコミュニケーションを図ります。




【お抹茶セット】という写真つきの商品(ちゃんとした抹茶碗に入っている&
和菓子付き)をカタコトでオススメしてみたのですが、
どうやら求めるものはこれではないご様子。




となると、アレだ。
多分、欲しいのは、『煎茶』だ。





ハイ、更に困りました。


『煎茶』では、多分、御代は頂けない。




そもそも提供してない、ってのも問題なのですが、まぁソコは
和食レストランまで走れば何とか用意はできます。大変ですが。



しかし、確実とはいえないコミュニケーションで、御代の頂けるご注文を
御代の頂けないご注文に変更するのは、実に危険。



明確に『煎茶』をご注文されたのであれば、対応のしようもあります。
(例えば『同じホテル内の日本料理の店で飲んだのと同じお茶が飲みたい』など)
でも残念ながらそうは言ってくれない。
(というか多分日本料理の店でお食事されてません)
指が差しているのは、日本でいうところの『グリーンティ』。
発音している『green tea』は『緑色のお茶』なのですから
『グリーンティ』だろうが『抹茶』だろうが『煎茶』だろうが当てはまります。
『抹茶』はこれまでのやりとりで違うだろう事はわかりますが、
『グリーンティ』を否定して『煎茶』を出す要素はまるでない。
そこを気を回して、御代の頂ける注文を御代の頂けない注文にした挙句、


(コレじゃなかったんだけど、まあ、コレでもいいか…)


なんて思われた日には目も当てられません。





一応裏技的に、特別にメニューに無い飲料=『煎茶』を用意したので
特別に御代を頂く、という手段もありますが…まぁ、
人手が足りないときだけ呼ばれて来る一介の日雇いバイトが
提案することでは明らかにない。それはガチ。





散々迷って社員に相談したんですが、「注文通り出そう」って言われたし。




そんな条件の中、必死でした会話がこんな感じ。


(以下、恥ずかしい英語を含みます)





「ぐりーんてぃ、いっつ、こーるど。おーけい?」


「Cold!? No! I want hot tea.」


「ぐりーんてぃ、ゆーじゅありー いんくるーど しゅがー」


「Suger!? Nonono,I want nonsuger.」


「I want hot−nonsuger−Japanese Green tea!」


(メニューのグリーンティを指差しつつ)






…私は。
お客様の発言と、お客様のジェスチャーを、
好意的に解釈できる限り解釈し、
社員の通達から逸脱しない上で、精一杯の対応をさせていただけるように、
やりとりを全て再現した上で、自分の考えと共に、
注文をカウンターに通したんです。







――結果――



お客様の目の前に運ばれてきたのは、






コーヒーカップに注がれほかほかと湯気を立てる、
抹茶のフツーよりちょっと薄いヤツ(ノンシュガー)
だったのでした。









お客様、 ↓




( ゜д゜)




こんな顔してた… (;つД`)







幾分前の話なのですが、一体どうするのが正しかったのか、
思い出すたびに悩んでいるのです…。