「綿誇さん、おねがいがあります」
「…ほひ?」
仕事中、バックヤードで突然の依頼口調。静かな笑顔で。
私は派遣、彼は常勤。
私に出来ないことはあっても、彼に出来ないことは無いはず。
何だろう、一体…?
「あちらのお客様…お子様に…
『 大 人 し く せ ん と 、 殺 す ぞ 』
…って、お伝え願えませんか…?」
彼がチラリと視線を這わせた先には、人の多いレストランを
迷惑考えずはしゃぎ走り回る幼子が3人。
早々に食い飽きて、もう半時間ぐらいああだったハズ…
「…かしこまりましたーーーっ!!」
そんな土曜の夕方。