ておくれ
『きょうの一針、あすの十針』。
面倒臭いからって後回しにしていたら、あとで苦労しますよ、
早いうちに手を打っておきましょうね…という意味の格言。
祖母の口ぐせを母上が受け継ぎ、そのまま私に浸みこんだことばです。
なんだけど…これ、母上、針仕事の時しか言わないんだよなぁ(苦笑)。
おかげさまで私も、文字通りの意味にしか取れなくなっちゃいました。
『一針縫うのって逆に難しいから、放置して十針縫った方がやりやすくね?』
なーんて屁理屈も頭をかすめたりしますが、その理屈で言ったら
あさっては百針になるので、やっぱりナシ(何)。
だから…知ってはいたんですよ…、
掛布団カバーにできた小さなかぎ裂き、始末しといたほうがいいってこと。
なんだけど…やっぱり面倒臭くてさ〜?
だって、布団カバーだよ?もう、そのカバーを外す時点で面倒臭い。
薄布にできたかぎ裂きである以上、針と糸だけで修理するのは困難です。
アイロン接着タイプの補修布を使うのが最善手。
となると…布団カバーを外さず修理するのはムリなんだよなぁ。
まー、そのうち直すか〜…と、思っていた矢先のこと。
添い寝から先に寝てしまった夜、謎の音で目を覚ましましたら。
二世が、そこのかぎ裂きに指を入れて、
布団カバーをベッリベリに裂きまくって楽しんでた。
だっ、だああああああ!!?
何しよんねんお前ーー!?
あ、あーあ…これはもう…カバーさんご臨終だー…(涙)。
きのうの一針が三千針ぐらいになりました、っていうお話。