お義父さん100%
「お義父さん来週な〜、城崎に温泉旅行行くねん」
「わーマジですか。えぇですね〜…
…お土産は湯の花がいいです♪」
「えっ、お土産?(汗)」
まーもう幾分と前の話になるんですけども、お義父さんの話。
二言目にはお土産云々だなんて…と責めないで頂けると有り難く。
こっちだって全ッ然冗談のつもりだったんだってば〜、ホントにっ。
「え…?ゆの、はな…?、て、何?」
「あーアレです、『温泉のモト』。
それの、ホンモノのヤツですー。
温泉街なら土産物屋行ったら、まず置いてあると思いますよー」
…冗談以前に、説明が必要とは想定外だったのですが(汗)。
まぁそんな事より楽しんできてくださいねー、と見送りまして。
翌週。
「たけちゃんがお土産いうてたから、お義父さん買ってきたで〜」
あらま。
本当に買ってこられちゃったわん。
とはいえ、正直なところやっぱ嬉しいので、ありがたく頂きました。
わーい湯の花湯の花〜。市販の入浴剤より、やっぱ効くんだよねー。
しかしまぁ…明らかに、袋がデカい(汗)。
こりゃー色々買わせてしまった様子ですよ…?
「これはなー、城崎の『かにパイ』。
土産物屋で見つけておいしそうだったから買ってきた〜」
「へ〜、城崎ってかに名産なんですか?
あ、かにの形してるっ。かにの味するのかなー?」
「さぁ。よぉ知らんけど」
結論:しませんでした。
「こっちは?」
「長寿箸ー。たけちゃんと夫婦ともども、長生きしてもらおうと思って♪」
名産…なのか?
ちょーーっと私、城崎の近くに箸の産地って思い当たらないのですが。
「それとなー、温泉まんじゅう。
日持ちせぇへんから、スグ食べてなー」
「はーい」
…と、説明を受けながら机に並べていったところで、袋がカラに。
…
湯の花が、ない。
さっ…さすがですお義父さんッ!!
お土産をリクエストされたことは覚えていても、
何をリクエストされたかまでは覚えていない…ッ!!
お義父さんは、やっぱりお義父さんだなぁ…。
関西人としてものすっごくツッコミたかったんですが、
どー考えてもお土産にケチ付けるのはありえないので、
堪えるのが大変でしたとさ。