わたぼこ堂雑記帳

「お前のはのーみそはわたぼこりか!」 う~ん、さもありなん…そんなたけちよの日記。あなたのお役に立ちません。

高校生のお小遣い

先日、母上が来たときの話。




何でも母上、職場で相談を受けたそうなんですよ。
高校生の娘を持つ、お母さんから。


「高校生でお小遣い3000円って、少ないかしら?」


と。



成る程、過去の自分と比べてみても、物価の変動がある分
ちょい少ないかも知れませんなぁ。
そんなことを思いつつ、母上は何と答えたのか聞いてみたところ、
ざっと以下のような感じだったらしい。




「う〜ん、ちょっと少ないかもねぇ」


「えー、そうかしら?」


「だって…うちの娘が高校生だった頃…もう10年以上前になるけど…


 お小遣い3500円あげてたら、足りないからって
 5000円に値上げさせられたわよ?


 今だったらあの頃よりもっとお金かかるだろうから、3000円は少ないん違う〜?」



「う〜ん、そうかしら…」




これを聞いて。





たけちよ即ギレ。





…うん、何のことか分かりませんよね?
母上も、何のことか分かってませんでした。
それがまた腹が立って腹が立って腹が立ってそりゃぁもう。



えとですね。
端的に言うと…



『だって、事実じゃないんだもん』。



3500円から5000円への値上げがあったのは事実ですけど、
そこに至るまでは次のような経緯があったのです。



* * *


高校入学時点で、お小遣いに関する約束は2つ。
金額は、3500円。
そして、アルバイト禁止。
要するに、与えられた3500円でやりくりしなさいという事でした。



元々お金使うタイプではなかったので、特に不自由は感じませんでした。
公立の地味な高校でしたし、体育の授業の後にカップベンダーの自販機で
1杯70円のカルピス買って皆で回し飲みしながら贅沢だね〜って言えるぐらい、
友人もお金のかからない子ばかり(笑)。
中学のときの1500円と比べて何てリッチなんだろう〜、とホクホクしていた程でした。



ところがそのお小遣いが足りなくなってきたのが、高校2年のとき。
部活の関係でとある団体に参加するようになっていたのですが、
その団体の、幹部に就任したのが原因でした。



幹部としての仕事は大してやってなかったのですが(コラ)、
何せ関西規模の団体なので、交通費がけっこうキツい。
幹部になる前、数ヶ月に1回参加する程度なら問題なかったんですケド、
幹部になってしまうと月1回は出かけるハメになる。
毎月3500円のうち2000円弱が交通費で固定されてしまうのは、
あまりにもキビシイですよ…。
それに、出かけると大抵 『じゃぁ、話の続きは何か食べながらでも…』 って
話になってファーストフードとかに流れるので、そこの出費もほぼ確定。
まさか、自分だけドリンクのみ…なんて空気読めない事できませんし。
そこに毎月購読している漫画雑誌を買ったら、もう500円も残らない。



という訳で。
上記のような説明をした上で、両親にお小遣いの値上げの交渉をしたのです。
『足りないから足りない!だからもっと寄越せー!』 な〜んて
頭の悪い主張したところで、うちの両親、特に親父が聞き入れるはずありませんし。
原因は明確に、努力だけでは如何ともしがたい状況であることが伝わるように、
高校生としてはかなり理性的な主張をしたハズです。
(この辺は、親父の教育の賜物です)



結果…



小遣い据え置き。
(あれ?)



その代わり、交通費だけ出してもらえることになりました。
確かに、これで十分ですからね〜。ファーストフード代ぐらい自腹でも文句無ぇ。
団体も辞めなくて済むし、私としては御の字♪
親としても 『言われるまま値上げした』 っていう最悪のパターンを避けられて
ある程度納得できたでしょうし、双方良い落しどころだったんじゃないかなぁ?と。



それ以降は、活動出る度に交通費の明細作成して親にお金請求してたよ。
う〜ん、我ながらマメだよね♪



そんなたけちよさんのフトコロ事情に激震が走ったのが…
忘れもしない、高校3年の5月のことでした。



春からめでたく高校生になった弟君(これまたお金を使わないタイプ)と
高校生のリッチさを分かち合いたく、お小遣いの話を持ち出したのです。



「高校生になってお小遣い増えたの、嬉しいでしょ〜♪
 3500円もあったら、何に使っていいか迷うよね〜?」



「え?
 姉ちゃんは小遣い5000円じゃないの?」





・・・な ん で す と ?





えぇ、即刻母に問いただしましたよ。



「うん、K太郎は5000円。男の子だから



意味が分からん。



「女の子はあらかた成長期終わったけど、男の子はこれからだから、お腹が空く。
 家までもたずに学校帰りに何か食べるだろうから、その分多くあげてる」



お言葉ですが、K太郎が通っているのは
玄関から正門まで歩いて2分、走って40秒の高校です。
腹減ったら余裕で帰って来れるがな。実際終業から部活までの間に帰って来とるがな。
ってか、途中に買い食いできる店なんぞ1軒も無ぇよ、この距離だと。


一方私は、隣の市の高校まで30分かけてチャリ通してるんですけど
そっちの方がよっぽどお腹空かんかね?



「でも…K太郎は運動部だし。アンタも運動部入るんなら考えてもいいよ〜?」



その運動部のマネージャーに女の子勧誘しようとして、交換条件として入部した合唱部に
結局今入り浸ってんだよね?運動部休部状態でさ。
部活動が体育会系寄りなのは認めるけれども、遠征で交通費がかかる訳でもなし、
お小遣いの額とは関係ないよね?運動部奨励金?訳ワカラン。


オマケに天性の運動オンチを自認する私に運動部入れとか、ケンカ売ってます?
それも、高校3年になってから?ありえない。



「でもー…アンタにまで5000円あげたら…家計しんどいし…



そんな理由知るかいや!!



私の小遣いを5000円にするか!
弟の小遣いを3500円にするか!
好きなほう選べ!どっちかしか認めん!!




翌月。



私に3500円のお小遣いが。
弟に5000円のお小遣いが。
母の独断にて支給されたので。



私は、怒りと共に親父に訴えました。



親父の鶴の一声により、母はしぶしぶと、
私のお小遣いを5000円にしたのでした。




以上が、お小遣い値上げに関することの顛末なのです。



* * * 



…どうでしょう。



ここでもう一度、先の母のセリフを引用いたします。



『お小遣い3500円あげてたら、足りないからって
 5000円に値上げさせられたわよ?』




そりゃ即ギレすると思わんかね?




言われた方はこれだけ聞いてれば普通、私がお小遣いやりくりできなくて
親にワガママ言ったのだと思うでしょうよ!
実際は違うのに!!
足りないと言ったときは値上げしてもらえず、母上がカワイイ息子に
多額のお小遣いをあげたいのを押し通した結果、こうなっただけなのに!?
(母上は基本的に息子スキスキの人です。
 男は多少バカでもしょうがなくて、女はシッカリしてて当たり前だそうです)
弟のお小遣いを3500円にするという手段も取れたハズなのにそれはせず、
結果5000円にすることになった私のお小遣いには文句ありまくりィ!?



そりゃー当時だって、シブシブだったのは分かってたさ!?
でも、私の主張に何か間違ってたことがあったかね!?
間違ってなかったと思うし、だからこそシブシブながらも納得したんだと思ってた!
でも…本当はアンタ、ちっとも納得してなかったんだね!?
『娘がゴネたから、値上げせざるを得なかった』って理解してたんだよねぇ!?
その発言は、そーいう事だよねぇ!?
うわーー!!ありえないにも程がある!!



『足りないからって値上げさせられた』
ってどーいうこと!?どーいう事!?
アナタがワガママ通したかったのに、私のせいみたいに言われたら私はその人に
『お小遣いのやりくりができなかった娘さん』と思われるんだよねぇ!?
あまつさえその人は、どうやら娘さんのお小遣い上げたくないみたいだし、このままだったら
『綿誇さん家の娘さんはやりくりできなかったけど、うちの娘はシッカリしてるから大丈夫よね?』
とか思われる訳よね?人間都合の良いように考えたがるモンだし、きっとそうなるよね!?




ふ・ざ・け・る・なーーーー!!!






そりゃぁもう腹が立って腹が立って腹が立って腹が立って。
事実と異なるのでその人にはちゃんと訂正しといてね、って釘差しましたけど…
…まぁ、する訳無いわなぁ〜。




たけちよさんは、昔の腹が立ったこととか理不尽なこととか納得いかないこととかを
結構覚えている方なので、たまーに思い出したら怒りで眠れなくなることがあります。
他の人がどうかは、そうそうそんな話しないから良く分からないけど…
もしかしたら他人より多いのかなぁ?って最近になって思い始めてるよ。
損な性格かも知れぬ。



でも、やられて嫌だった事を、すっかり忘れて他人を同じ目にあわせるなんて事、
やりたくないもんねぇ。
怒りは思いやりになると信じて、これからもきっと忘れないのだと思います。
怒りで眠れぬ夜を、また幾晩と過ごすのでしょう〜。





…ところで、バイト禁止の高校生だったら、お小遣いは結局いかほどが適度なんじゃろか?