ロクデナシーズ
「だいじなおハナシがあります」
なんて電話の二言目から相方が言うもんだから、
思わずその場で姿勢を正してしまった。
「…はい」
一応言葉を待つけど、そこは長い付き合い。用件なんて大体解る。
相方が契約社員として今の会社に入社してから、もう5ヶ月。
『半年したら正社員に』という話だったから、「きたか」ってなモンだ。
お互いお金は無いけど、ちゃんとお祝いした方がいいかなぁ?
いいよなぁ、やっぱ。うん。お祝いしよう。一緒に。何が良いかなぁ…
「ズボンが、やぶけました」
「……は?」(一オクターブ高い声で)
「ぱんつが、まるみえでした。 ハズカチー!」
「……」
「あのな〜、大っきい商品運ぼうとしてしゃがんだらな〜、オシリん所バリッって…
もうだいぶ古くなってたしな〜…ってねぇチョット聞いてる?」
「………っ」
ッでぶーーーーーーーーーーーー!!!(涙)
あの一瞬の覚悟を返せ馬鹿。